Q: 鍼は痛いのでは? 鍼は痛いと聞いているが?

実際のところ、きちんとトレーニングを積み、なおかつ患者さんに痛みを与えないようにしようと配慮している施術者の治療なら、痛みはほとんどありません。(悲しいことに、痛い鍼を自分に打たれるのは嫌だけど患者さんにするのは構わない、と考えている鍼灸師が実に多数存在するのです。)

打たれる鍼が痛いということ自体が問題です。指先などの末端部分や、神経が密な顔面部はある程度の切皮痛が出ます。ですが、胴体などの痛みを感じにくい部位への刺鍼が痛い、という事が問題なのです。痛い鍼の方が効果がある、と思い込んでいるのなら、どうぞその痛い鍼を味わってください。その痛みと引き換えの治療効果があるのかどうかは別の話です。ですが、一般の方には我慢できない痛みでしょう。その痛みと等価交換になる効果を得ているのかどうか?それをしっかり見極めなくてはなりません。ドMでもない限り、効果があっても一本一本の鍼の痛みを我慢したいという人は、ほとんどいないと思いますけど。刺鍼の痛みなどほとんどなく、きちんと治療効果は出せるのが、まともな鍼灸師です。

正直に話しますが、ほとんどの鍼灸院で打たれる鍼は下手なため、痛いです。そんな痛い鍼になる理由は、

ことに尽きます。自分の打つ刺鍼がどれほど痛いのか知らない、知ろうともしないまま、患者に打っているのが現実です。

ちなみに私は?と言うと、学生時代は自分の足や体のあらゆる部分に毎日鍼を打ち(青あざになることも何度もありました)、まず自分に対して痛くない鍼を打てるようになるまで練習しました。しかも、ステンレス製の鍼よりももっと腰の弱い、つまり柔らかい銀製の鍼で。柔らかい鍼の方が、打つためには技術が必要なのです。その銀鍼でほぼ痛みを感じることなくどの場所にも打てるまでに、どれほど時間とお金と努力が必要だったか。自分に打って痛い鍼を、どうして他人である患者さんに打てましょうか?

それでも運悪く、たまたま毛穴に入った時(毛根の神経に当たった時)は、「ずーん」と感じる重たいものが載ったような感じではなく、「ズッキンズッキンと脈打つような激しい痛み」です。これはかなり痛いので、その時は直ぐに教えていただければ直ちに鍼を抜きます。

Q: 腕の良い鍼灸師、まともな鍼灸師の見分けかたは?

一般的に太い鍼を使うということは、刺鍼のための力加減ができないということです。太い鍼ほど簡単に皮膚を貫けますから。太い鍼ということは、それだけ刺激も強くなりますので、痛みも強くなる傾向があります。

目安としてなら、鍼の直径0.18mm以下を使っているのなら、マシだと。治療を受ける前に、治療院の受付や電話で聞いてみるといいですよ。そちらで使っている鍼の太さは何ミリですか?と。もし、明確な数値を答えられないのなら、そこの治療院はあまりお勧めしません。

どの経絡に、どの経穴に治療が必要なのか分からないという証明です。数打てばどれか当たるだろう、という無知無能の証明です。患者側も、数多く鍼を打ってもらったから得したわ、ではないのです。例えば、100本の鍼を打ったから治ったというのであれば、どんな鍼灸師であっても100本の鍼を患者に打てば、その同じ疾患のどの患者も治るということです。そんなことありますか?あり得ないです!実際、数多く打つので、その際に治療に必要な経穴への刺鍼もあり得ます。その結果、治療直後はある程度症状が改善するでしょう。ですが、治療に必要ではない経穴への刺鍼のため、短期間で元の状態に戻るか、もっと悪化する可能性の方が大きいです。

付け加えて、もしこの鍼灸師の刺鍼が痛かったらどうでしょう?100本もの痛い鍼を我慢しなくてはいけないのです。これは拷問です!別に、あなたがドMで痛みを好むのならそれで構いません。そんな方はごくまれでしょう。


逆に、ある本数(6~8本程度)を背中のある経穴に打てば、どんな疾患も治ると平気で公言している鍼灸院もあるのです。(ここ名古屋にもあるのですよ。そういう治療院と暖簾分けをした店が。)

私の亡き母親はそこに通っていて、一時期は良かったですがそのあとは一気に悪化しました。私も数回同じ治療を受けましたが、とにかく刺鍼が痛く、何の効果も感じられなかったです。私自身がそういう痛い鍼を受けた事があるからこそ、他人に痛みを与えずに打てるように努力したのです。


刺鍼数が多すぎる、もしくはある一定の数だけ打てば治るというのは、そこには医療及び治療の真実はないと言えます。数多く刺鍼する不必要な刺激や、治療に足る刺鍼を行っていないことにより、症状の悪化が懸念されます。

患者の疾患に対して、その患者の体が必要としている必要最小限の鍼で治療を行えるのが、本来の意味での鍼灸医であり、まともな治療者と言えます。

時と場合によっては深い筋肉を狙った治療も必要ですが、そんなこと関係なく、患部の状況も考えずにとにかく深く鍼を差し込むのは、

すら認識していない、解剖学および生理学をまともに学んでいなかったという証明です。下手すると重大医療事故になります。大阪で実際にあった、鍼灸接骨院で起こった死亡事故についての私の意見をこちらに記述しています

また、気は特に体表面を覆い、守り、流れるという東洋医学の基礎を蔑ろにしています。鍼灸治療は「気の医学」なのです。気が流れている場所はどこか?を理解していないから、どの患者でも、どの疾患でも深く鍼を打つのは、鍼灸治療と言えるのか?です。

治る手助けができるだけの技術も知識も熱意もないから、患者にとって耳に心地いい言葉ばかりを言い続けます。治るためには、患者にとって耳に痛いことも告げなくてはならないのが、本当の医療者の務めです。


耳に心地いい言葉と言う、真実を覆い隠し、真実と真逆のことを述べる表面的かつ薄っぺらなところのみを信じるならどうぞ。2020年からのCOVID-19で、今の日本人の本質が明らかになったのが、まさにこれです。日本政府、厚労省、TVに出ていた肩書きが医師や専門家という輩どもが延々述べた事、それらが事実であり、真実であったかどうか?今一度よくよく自分の頭で考えて欲しいですね。


自分の頭でものを考えず、TVや新聞で言われたことを無条件で受け入れた人、その結果はその個人が刈り取らなくてはなりません。このどうしようもなく大多数の、自分の頭で考えようとしない日本人は、いつになったら目が覚めるのでしょうか?

治療者にとって、実はこれが一番難しいことかもしれません。自分というものを、いかに客観的に見ているか?ということが問われるからです。


金儲けしか考えていない輩ほど、「通い続ければ治ります」と平気で言います。自分の治療技術、知識を正しく認識していない輩ほど、患者の回復を長引かせます。その認識ができるためには、学生の時にどれだけ真面目に勉強したか、免許取得後も日々勉強し続け、自分の知識を新しくし続けているか?という日々の努力が必須です。


まともに自分の治療技術、知識を正しく認識しているなら、初診時の診察で他の専門家に送った方がいいかどうか判断できますし、患者にその話をしてそちらに行ってもらいます。初診時で分からなくても、治療を続けていく間に、これは自分の治療では患者の回復に役立たないと判断でき、その時点で他の専門家に患者を送らなくてはいけません。それができるかどうか?自分自身を真摯に、そして客観的に常に見つめているかどうか?ということです。それらは患者を助けるためになるからです。


私の実経験ですが、以前短期間在籍した鍼灸接骨院でのこと。高齢女性が左足首を痛めたと通っていました。私がその治療院で出会った時、すでに彼女は一ヶ月半以上通っていました。彼女は「痛いけど、ようやく階段の上り下りができるようになった」と言いました。ですが、彼女の左足首、まだ内出血が明確に残っているのです。どう見ても、これは足首の骨折であり、鍼灸や接骨治療よりもまずは整形外科に行ってもらって診断、および固定が必須だったのです。ですがこの患者、この腐った鍼灸接骨院院長の「通い続ければ治る」という言葉を信じてました。もう今さら整形に行ってもらっても遅いです。


こういう実に悲しい例は、枚挙に遑がないのです。これはこの鍼灸接骨院の院長が金儲け主義であり、まともな診断ができない事が最大の元凶です。あなたはこんなとんでもない輩の治療を受けたいですか?

そんなことは、まずありえないのです。患者の希望日時が空いてなければ、別の日を提示できるはずですから。第一、そんな患者の行列ができる鍼灸院というのは、現代ではまず存在しません。ちょっと冷静に考えれば、すぐにわかることです。ですが、多くの人がいとも簡単に騙されているのが事実。待合室に誰一人いないのに、予約でいっぱいだからという言葉だけをどうして信じられますか?

知識があれば、患者に対してその疾患の説明ができるはずです。もし、その疾患の知識がなければ、本当の治療者ならばすなおに「知らないので教えてください」と言えるはずです。想像力と共感力が備わっている、本来の意味での「人間」であれば、患者の痛みを想像や共感で、その痛みや苦しみの100万分の1でも理解しようとします。理解しようとすることが、治療の第一歩です。ですが、現在は西洋医師を始め多くの鍼灸師は「金儲け」が至上主義となり、患者の状態を想像も共感もしない、できない輩がほとんどです。その第一歩すら踏み出せない輩ばかりです。

できれば、治療者自身がその疾患を経験しているのが最高です。自らの身で経験しているのです。これ以上の治療者としての経験はありません。東洋医学のみならず、西洋医学でも同じです。その疾患を実体験していること。これは最上の患者への共感となります。それは患者への治療へと直接跳ね返ります。経験していない医療者の治療は、よくてほどほど、悪ければ全く治療効果が出ないでしょう。ですが、心からの共感や想像力のある治療者の治療は、しっかり効果を出すものです。同じ「人間」だからです。そうでない輩の治療は、効果などまず出ないです。

西洋医学的知識のみならず、東洋医学的にその疾患はどういう状態なのか?どう今から治療をしていくのか、という東洋医学的な説明ができないようなら、東洋医学を全く理解していないと考えて間違い無いです。そんな無能な輩の治療を受けたいですか?

きちんとどの経絡・経穴に治療が必要か?ということがわかれば、その患者に対して必要な生活上のアドバイスができます。むしろ、そのアドバイスができないということは、治療に必要な経絡や経穴、さらに東洋医学のなんたるか?ということすら理解していないということです。日常における養生が、いかに病を予防したり治療に関わっているか、そのことを理解しているかどうかということです。


治療代が高いのだから、その治療を受ければ治ると信じ込んでいる人がいかに多いか、身をもって経験してきました。そんなことはないのですよ!これは東洋医学のみならず、西洋医学でも全く同じです。私も何度も言われました。私の治療代が安いから、治療効果などないのだろう、と。なぜ、金額だけでその治療効果を決めつける?私は、患者の負担を極力減らすために、私自信が日常の生活で苦しんででも、患者のためと思って治療代を極限まで下げているのに。こんなに悲しく、むなしい経験は何度しても許容できません。

治療代が高い方が効果があると思うのなら、そちらに行かれてください。私は全然構いません。その結果を刈り取るのは、それを選択したあなた自身です。私ではありません。


西洋医学なら、ガン治療の名目で言われる「免疫療法」。これは現状、そのほぼ100%が嘘であり、患者を騙して金を毟り取るだけの、治療とは到底呼べない行為なのです。もし免疫療法を受けたいのであれば、その医師との面会で、免疫療法のデメリット、つまり失敗率とその原因を強く質問してください。デメリットの詳細なデータを患者や患者家族に提示できないのであれば、その免疫療法は偽物だと判断して構わないかと。この世の中、100%の成功率をほこる治療方法は存在しないと思ってください。もしそれがあるのなら、今の西洋医学でも採用されているはずですからね。そんな治療方法は現状、一つも存在していないと思ってください。付け加えていうならば、超高額の西洋医学癌治療、例えば陽子線(ガンマナイフ)、重粒子線、認可したての抗癌剤も全く同じです。陽子線治療なら、1回目だけは劇的効果が見込めますが、2回目は無効になることがほとんど。何百万円も使った治療で、1回目は劇的効果を出したが、数年以内に再発。その再発した腫瘍に対して、同じ治療は全く効果を出さないのです。たった一回の効果のために、その予後を考えない治療が本当に治療と呼べるのか?です。特に認可したばかりの抗癌剤など、全くもって無意味です。嘘だと思いますか?ならば、近年、肺癌治療でもてはやされた「イレッサ」を調べてみてください。今、イレッサはどう扱われているでしょうか?当時はどうだったでしょうか?私が書く必要はありません。私がどれほど事実を書いたところで信じられないでしょうから。自分で調べてその結果を心ゆくまで噛みめてくださいな。


さらに付け加えていえば、非常に胡散臭いカルト宗教団体に加入したり、その宗教団体の新聞を購読すれば病が治るなどという行為が行われているのです。こういう宗教団体は、病に苦しむ本人やその家族を狙い、金のむしり取るためだけに行動しているのです。その宗教団体が言うことに従って患者がよくなればいいのですが、そんなことはまずないのです。そのカルト宗教団体のいう念仏?を何万回も唱えれば難病が治ると平気で言いますが、その科学的証拠は一切提示されていません。それでもそのカルトを信じられますか?

それでも「信じるものは救われる」というのは存在します。もしかしたら、その信心ゆえに難病も胡散臭いカルト宗教や、金儲け目的だけの免疫療法などで良くなるかもしれません。それを選ぶのも、あなた自身です。

治療者の人間性や技術と弟子や店舗数の数は「全く比例しません」!弟子の数が多い、店舗数が多いから腕もいいのだろう、というのは、完全な勘違いです。ですが、この事実も全く無視されているのが事実です。

店舗数が多いのは、単純に「経営」がうまいというだけのことであり、治療技術とは全く関係ありません。

本当の師というのは、その師と同じ技術のみならず、いちばん大切な、その師の心、考え方、生き方というものを弟子に伝えているか?ということなのです。

何人の弟子を得ていても、いちばん大切な師の心を正しく伝えていなかったら、その師は無能である証明であり、その師のしてきたことは全て無意味になるのです。これは近年の、元オリンピック金メダリスト柔道選手による暴行や、合気道師範による体液なすりつけなどの、武道を修めたものとしては到底思えない行動を起こしたロクデナシどもが多いことからもわかるというものです。師が本来の師としての指導を怠ったという証明です。


いいですか?それぐらい師と同じ心を納めた弟子を育てるのは非常に難しいということなのです。弟子の数が多いから腕がいい、というのは大間違いです。百人の弟子より、たった一人の師匠と同じ心を持った弟子を育てること、これができるのが本当の師というものなのです。このことも、現代では全く評価されません。

以前私が在籍した前出の鍼灸接骨院の院長の例を書きます。今思い出しても呆れてものが言えません。この院長、患者から

なぜそこに鍼を打つの?

と問われて、この院長はこう答えました。

さぁ、なぜでしょうね?

と。

こういう、患者からの質問にまともに答えられない輩は、医療者でもなんでもありません。なお、この院長は治療穴を受付机下(患者からは決して見えない場所)に置いてある本を治療開始直前に読み、そこに書かれてある経穴に鍼を打っているだけでした。決して、患者の状態を見て経穴を選ぶという、東洋医療者本来の治療など全くできない輩でした。だから上記のような答えが出てくるのです。この回答に対して、疑問に思わないのなら構いません。論理的に考えられる人なら、即座におかしいと感じます。なぜって、治療行為の理論が「存在していない」のですから!本に書かれているところにしか鍼を打てないという輩を、あなたは患者の症状に合わせた治療を行える、本来の意味での治療者だと思えるのですか?どんな患者でも、本に書かれている通りに打てば治るのであれば、鍼灸師という存在意義がないです。素人でも本に書かれている場所に鍼を打てば、その病が治るということですから。そんなことはあり得ないのです!あり得ないから、病の治療者のプロとして、国家資格として鍼灸師というのがあるのです。だからこそ、国家資格を持ちながら、本に書かれている場所にしか針を打てないのであれば、そんな輩は鍼灸師ではなく、ただの素人だと私は断言するのです!


よくわからない?ならば、あなたの目の前の西洋医師が、苦しんでいるあなたの目の前で教科書を開いて、あなたの症状を一切触ることもなく、その教科書に書いてある疾患だと診断し、薬を処方したとします。あなたは、その医師を「まともな医師」だと判断できるのですか?


西洋医師による私の経験例では、私自身の右足首外顆(くるぶし)骨折とその部位の靭帯(右距腓靱帯)剥離骨折で通っていた整形外科院長の例です。

ギプスを外した時に、私がした質問

「剥離骨折はどうですか?」

に対して、この院長は何も答えず、ただ笑っているだけでした。2度繰り返して質問したのですが、何も答えず笑っていただけ。さて、この院長は医療者としてどうですか?

わからなければ

「申し訳ない、わからないです」

と真摯に答えればいいだけのこと。もしくは、

「申し訳ありません。X-Rayで撮り忘れていたので、お金がかかりますが再度撮影してもいいですか?剥離骨折部分を確認したいので」

と答えるのが本当の医師です。笑ってごまかすなど、医療者として言語道断です!ですが、こういう西洋医師も鍼灸師も実に多いのです。


とにかく疑問に思ったことを質問してみてください。どんなことでもいいのです。治療に関係ないことでもいいのです。東洋医学なら、

「気ってなに?」「ツボってなに?」

でもいいのです。それに対して、真摯に答えられるかどうか?が非常に大きい見極め材料になります。患者からの質問に対して、まともに答えられない、はぐらかす、そんなことも知らんのかと馬鹿にする、そんな言動をとる輩の治療はまともだと思いますか?簡単な質問に対してほど、治療者がそれに対してまともな、患者が納得できる回答ができるかどうか?が見極めです。

Q: 鍼にはどのようなものがありますか?

私が使う鍼は一回限りで使い捨てる鍼です。材質はステンレスで工場(日本)にてエチレンオキサイドガスによる滅菌処理をされたものです。主に使う鍼の太さは0.16ミリです。皮膚が敏感な方などには更に細い直径の鍼を使います。それでも刺されるのが怖い!とおっしゃる方には、刺さない鍉鍼(ていしん)と呼ばれる道具を使います。

Q: 週に何回ぐらい治療を受けたらいいの? 

その患者さんの症状によります。病が重ければ最初に治療回数を多めにした方がより効果が見込めます。たいていの場合、一週間に一度の治療から始めて、調子が良くなってきたらだんだんその間隔を広げていけばよろしいかと思います。

Q: 保険が使えないの? 

日本の保険治療上、認められる鍼灸治療対象がわずか6疾患のみです。

1.神経痛…例えば坐骨神経痛など

2.リウマチ…急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの

3.腰痛症 …慢性の腰痛、ギックリ腰など

4.五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの

5.頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの

6.頚椎捻挫後遺症…頚の外傷、むちうち症など

これでは到底患者さんのニーズに応えられません。ですので保険治療は行わず実費治療のみで施術しております。実費治療にすることで、その値段に見合った治療をしているか?という責任感が施術者にも出ます。

また、医師の同意書も必要になります。近年、医師の方が「(自分の)患者をとられる」として、同意しないケースを多々聞いています。(患者さんのことを考えれば、とる・とられるという考え方自体がおかしいのですけど。西洋医学で回復がイマイチだったり見込めないのであれば、東洋医学を使ってみるのもありだと思うのですが。)


愛知県の鍼灸治療費の相場は9000円以上です。(ただし、全身ではなく局所のみのようです。)当院では全身をしっかり診ますし、他の治療院では多く見受けられる鍼の使用本数制限もありません。(私自身はこの本数制限の意味が解りません。患者さんを癒すよりも経費の方が大切という現れではないでしょうか。)上記の理由により当院の治療費は高くなく、むしろ安すぎるぐらいだと思います。


近年、保険治療の悪用が目に余ります。当然、保険会社も税務署も目を光らせていますが、それでも保険の悪用が後を絶ちません。鍼灸保険でも、上記の6疾患の解釈を勝手に拡大解釈して保険請求をしているところもあるでしょう。さらに、悪用された患者さんにも、今後保険治療が受けられなくなるかもしれない、という被害を与える可能性があるのです。


食品もそうですが、その価値があるものには適正な値段というものがあります。保険でやってくれる安いところがよければ、そちらに行かれてください。保険治療で安いけど効果が見られないし、だらだらと長引いている、という話をちょくちょく耳にします。実費で払ってでも早く確実に治る方を選ぶのか、とにかく値段だけで選ぶのか、それは患者さんの選択ですし、その選択結果も患者さんご自身に返ってきます。

Q: なぜ触らないのに悪いところが分かるの?

セラピューティックタッチおよび治療方針の所にも書いてありますが、セラピューティックタッチによるものです。この能力は私個人だけのものではなく、誰でも持っているものです。ただ、それを引き出すトレーニングを積んだかどうかの違いです。(トレーニングをしなくても分かる人もいます。特に子供はトレーニングの必要はありません。多分、ほとんどの子供は分かると思います。)

Q: 鍼を打った後に穴が空いているんじゃ?

治療に使う鍼は注射針とは太さが違います。また形状も違います。注射針は皮膚を切るようにできていますが、鍼灸鍼は皮膚を切るのではなく押しのけるように入ります。ですので穴が空きっぱなしになることはありませんし、治療後のお風呂も安心して入っていただいて構いません。


献血や点滴を多くされた方ならばおわかりになると思いますが、注射針はその数が多いと皮膚に刺した跡を痕跡として残します。ですが、鍼灸で使う鍼ではそのようなことは決して起こりえません。これも鍼灸鍼が皮膚組織にダメージを与えない形状であり、また注射針より格段に細いためでもあります。

Q: 灸はヤケドの跡が残るの?

昔とは違って、今は美容の観点からヤケドの跡を残さないように大変気をつかっています。私の施術では、ヤケド防止のため漢方薬の紫雲膏(写真集のページ、赤紫色のクリームがそうです)を塗って、その上に灸をするようにしています。差し込むような熱さ(と言うより痛さ)が来たときが灸の終わりの合図です。

ただし、人間のやる事ですので、ときによっては直径1ミリから2ミリ程度の水疱を生じることもあります。


治ることが早まることよりも、とにかく灸は嫌という時はそう言ってください。それも患者の選択ですから。

Q: なぜ灸をするの?鍼だけじゃダメなの? 

その人の症状に会わせて施術するのが東洋医学です。誰でも彼でも鍼だけしていればいいと言うものではありません。体の芯が冷えているのに鍼をすれば、よりいっそう体を冷やします。逆に、損傷箇所が熱を持っているのに灸をすれば、よりいっそうの熱を与えることにより、その箇所の治療速度をいたずらに遅らせ、患者さんの痛みを長引かせます。


どこに灸をすべきか、またどこに鍼をすべきかを患者さんの症状にあわせて適宜選択・施術できるのが真の鍼灸師です。(それが分からず漫然と鍼を打っていたり灸をしたりしている鍼灸師、マッサージに逃げている鍼灸師が多いです。)


灸は冷え性のみならず、腱鞘炎にもとても効力を発揮します。これは私自身が身をもって体験しておりますから自信を持ってお勧めできます。


特に最近の女性はファッション最優先で体を冷やしすぎている人が多いです。冷え性には灸がよく効きます。治療を続けていくうちに冷え性が知らぬ間に治っている、と患者さんからしばしばお聞きします。

Q: 鍼灸治療は初回から効果が出るの?

患者さんの症状の状態によります。そうとしか言いようがないのです。


その状態になるまでに何ヶ月、何年もかけて悪くなったものが、たった1回の治療で良くなると思われますか?切れ味の良い西洋薬(その分副作用も強いです)とは効果の出かたが違いますし、鍼灸治療は魔法ではありません。体に悪い影響を極力出さずに、体が本来持っている自己治癒力を引き出し、患者さんが自ら自分の体を治すお手伝いをしているだけです。ですので、それ相応のお時間がかかると思って下さい。


基本的に、悪くなるのに要した年数分、回復にも時間がかかると思われた方がよろしいでしょう。ただ、鍼灸治療はその回復速度を早めることの手助けはできると思います。

Q: 肩こり、腰痛などの整形外科疾患にしか効かない?

鍼灸治療は全身を診る治療です。ですので運動器疾患のみならず内臓疾患、神経疾患、自己免疫疾患なども当然治療対象です。さらに、一部の感染症にも劇的効果を出します。多くの人は鍼と聞くと肩こりなどしか思いつかないでしょうが、私はどちらかというと神経疾患、内蔵疾患、全身疾患の方を多く診ています。


鍼灸治療は、驚くほど多くの疾患に対して対応可能です。ただし、運動器疾患であろうが内蔵機疾患であろうが、効果が出るまでは個人差が非常に顕著です。これは西洋医学であっても同じことです。

Q: 瘀血(おけつ)は血管に刺さったから出血しているのでは?

西洋医学や西洋科学にどっぷりつかっている人は、そう考えるでしょう。よく言われるのが、毛細血管は体の表面をくまなく覆っているのだから、針を刺せば毛細血管に刺さるのだから出血するのは当然、と言うセリフです。もしそれが本当なら、鍼を刺したところ全部から、あまさず出血するはずです。特に指先、顔面部や頭部は毛細血管が他の場所より多いのですから、より出血するはずです。ですが、事実は全く違います。指先に、頭部に、顔面部に鍼を打っても全く瘀血が出ないことの方が多いです。ということは、血管に刺さったから出血したのではなく、そこに瘀血が溜まっていたと考えるのが、理論的です。どうしても理解できなければ、1度鍼灸治療を受けてみられてはいかがでしょう?百聞は一見にしかずですから。

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