回復曲線グラフ

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早期に治療を開始した場合や症状が軽い場合:軽症のグラフ

治療開始直後から高い効果が見られ、短期間に治るケースです。


気滞が原因による痛みのケースが多いです。(西洋医学ではいくら調べても原因不明と言われることがほとんどです。)動きすぎたりして時々体調不良になりますが、治療ですぐに回復します。

一般的に見受けられるケース:中程度のグラフ

急に回復する回復期(グラフの急カーブ)と、「ホントに効いている?良くなっているのか?」と思うプラトー期(急カーブと急カーブの間の横線)が交互にありながら、全体として回復に向かっていきます。


点線のグラフですが、患者さんにちょくちょく見受けられるケースです。回復期の時にあまりに体調がよいのでついつい無理をしてしまったり以前と同じように行動したため、その結果痛みが出てしまったり治療効果が落ちてしまうことが多々あります。それでも治療開始前の状態まで戻ることは、まずありません。


気滞が原因なのと瘀血が原因なのが、だいたい半々のことが多いです。

重病を患っている場合や長年患っている場合:重症のグラフ

プラトー期が長いです。気滞のみならず、長年の患いにより瘀血もひどい場合がほとんどです。基本、患っていた間と同じ時間が回復には必要と考えてください。どうしても回復は亀の歩みのようにゆっくり進みます。ゆっくり治癒していくので本当に治ってきているのかなかなか理解されないです。治療に使う鍼の本数増減や灸治療で熱さの感じ方の違い、なにより治療開始前のご自分の状態を思い出せば回復してきていることが分かります。


プラトー期は人によって長さが違います。2週間程度の人もいれば、何ヶ月も、という方もおられます。長年患っている方ほどこのプラトー期が長い傾向が見受けられます。ですが、あきらめずに治療を続けられると、突然また回復期がきます。残念ながらそこまで待てずに治療をやめてしまう場合も多々みてきています。途中であきらめてしまう人の傾向は、国際間では海外の人より日本人に多く見受けられ、男女比では男性の方が、年齢比では高齢者の方が途中で止めてしまう方が多いです。海外では鍼灸治療が痛みを抑えるのに効果的だということなどが社会に広く認められているようですので、そのため海外の人の方が途中で止めずにしっかり治療に取り組まれるようです。日本では未だに鍼灸治療は、痛い、うさんくさい、科学的ではない、治療効果なんてない等々社会的認知度・信頼度が非常に低く感じます。男性はじっくり腰を据えて治療に取り組みたがらない、即効性がないと嫌という傾向が強く、高齢者では長患いや年齢から来る治癒速度の遅れのため、治療効果がすぐ目に見えてわかりにくいのが原因だろうと思われます。

神経痛、麻痺、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)、腱鞘炎等

治療開始は一刻も早いほうがいいです。ですが治療を続けていても、痛みや麻痺が治療を重ねるにつれて取れてきた、と実感できるまでには時間がかかります。治療を続けても痛みや麻痺の状態があまり変わらないので、多くの人が諦めてしまいます。ところが、諦めずに治療を続けているとある日突然楽になるのです。私自身も腰椎ヘルニアによる足の痺れ、テニス肘の痛み、肩関節周囲炎を経験していますが、すべてこのグラフの様に回復しました。患者さんでも坐骨神経痛、同じく肩関節周囲炎、顔面麻痺のケースにおいて、このグラフの様な回復を見てきています。再度述べますが、『諦めないこと』が肝要です。諦めるのはいつでもできますが、諦めないことはかなりの努力をしなければ続けられません。そしてそれが奇跡とも呼べる回復を導くのです。


何度も述べますが、人によってその回復速度は違います。その人その人の持っている気の力、気の状態、食事内容、普段の運動量、環境要因、本人の治療に対する取り組み等がとても深く関わっているため、『○ヶ月で治ります』という事は言えません。ただ、肩関節周囲炎に関しては発症直後に治療を開始すれば、最短3ヶ月でほぼ完治を何度も経験しています。


中程度のグラフ同様、これらの疾患では急激に回復する時がきます。その時に急激に楽になったために動きすぎたり無理をしすぎたりして、再度痛みが復活することが多々あります。まだ完治していないのに、楽になったためにやってしまうのです。たとえ痛みが復活しても、治療開始時ほどの痛みではないはずです。当初の痛みをしっかり記憶していれば、その痛みの程度はずっと軽いことがわかるはずです。そして、たとえ無理をしたため痛みが復活しても、治療後に痛みが激減することが多々起こります。

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